windowsでデジタルサイネージをやるにあたり制御用の小さなプログラムをUWSCで書いてみる。

172013

最近流行のスティックPCですが、これを使ってWindowsPCによるデジタルサイネージが出来ないか、模索してます。
PCベースでデジタルサイネージを構築する際、必要になってくるがブラウザ制御用ソフト。基本放置で何時間も稼働するわけですが、不意のリセットやフリーズ、勝手な再起動にどう対処するかが、課題になります。

まずは、どんなサイネージになるのかデモを作ろうと思い、IEをコントロールする用のスクリプトをUWSCで書いてみました。UWSCはフリーのWindowsコントロール用スクリプト言語。元々はマウスの動きを「録画して」再生するソフトだったと思います。基本的にWindowsの制御には最適な言語です。

とりあえず、スクリプトをEXE化して、スタートアップに入れ、自動でブラウザを起動、定期的に読み込み直し、時間が来たら終了、をやってみたいと思います。(EXE化はUWSCシェアウェア版の機能)
とりあえず、UWSC公式サイトのIE起動サンプルをベースに組み立てます。

STOPFORM(FALSE) //stopボタンを非表示に

//ブラウザをフルスクリーンで起動
Public IE
IE = CreateOLEObj("InternetExplorer.Application")
IE.Visible = true
setOleEvent()
URL = "スライドショーの置いてあるURL"
IE.Navigate(URL)
IE.FullScreen = True

//定期的に読み込み直し
WHILE 1
KBD(VK_F5, CLICK, 100) //F5キーを押す
SLEEP(600) //600秒に1回リロード

GETTIME()
X = G_TIME_HH2 + G_TIME_NN2 //現在時刻の取得
IFB X = 2030 THEN //20時30分にシャットダウンする
POFF(P_SHUTDOWN) //PCをシャットダウン
ENDIF

WEND

//------IE制御用
DEF_DLL SendMessageA(Hwnd, Long, Long, Dword): bool: user32
CONST WM_ACTIVATE = $06
Public Pub_url, Pub_docc, Pub_BeforNav_cnt, Pub_DocComp_cnt, Pub_inp_flg
Procedure BusyWait()
  Sleep(0.3)
  tm = GetTime()
  repeat
    ifb GetTime() - tm > 90  // TimeOut
       Pub_docc = ""; Pub_BeforNav_cnt=0; Pub_DocComp_cnt=0
       IE.Navigate(Pub_url)
       tm = GetTime()
    endif
    Sleep(0.2)
    ifb Pub_inp_flg
       Pub_inp_flg = False
       continue
    endif
    if IE.busy then continue
    if Pub_url = "" then break  // No read
    if (Pos("*"+Pub_url+"*",Pub_docc)) or (Pos("*"+IE.LocationURL+"*",Pub_docc)) or (Pub_BeforNav_cnt<=Pub_DocComp_cnt) then else continue
    errflg = False
    if IE.document.title = "503 Unavailable" then errflg = True
    if IE.document.title = "Service Unavailable" then errflg = True
    if IE.document.title = "503 Service Temporarily Unavailable" then errflg = True
    ifb errflg
       Sleep(90)  // 503: Wait&Retry
       tm = 0
       continue
    endif
    Sleep(0.3)
  until ! Pub_inp_flg
  Pub_url=""; Pub_docc=""; Pub_BeforNav_cnt=0; Pub_DocComp_cnt=0
  SendMessageA(IE.Hwnd, WM_ACTIVATE, 0, 0)
Fend
Procedure setOleEvent()
  OleEvent(IE, "DWebBrowserEvents2", "BeforeNavigate2", "fucBeforNav")
  OleEvent(IE, "DWebBrowserEvents2", "DocumentComplete", "fucDocComp")
  OleEvent(IE, "DWebBrowserEvents2", "OnQuit", "fucQuit")
  Pub_url=""; Pub_docc=""; Pub_BeforNav_cnt=0; Pub_DocComp_cnt=0; Pub_inp_flg=False
Fend
Procedure fucBeforNav()
  ifb (Pos("javascript:",""+EVENT_PRM[1])=0) and ("about:blank"<>""+EVENT_PRM[1])
     if Pub_url="" then Pub_url = ""+EVENT_PRM[1]
     Pub_BeforNav_cnt = Pub_BeforNav_cnt + 1
  endif
  Pub_inp_flg = True
Fend
Procedure fucDocComp()
  ifb (Pos("javascript:",""+EVENT_PRM[1])=0) and ("about:blank"<>""+EVENT_PRM[1])
     Pub_docc = Pub_docc + "*"+EVENT_PRM[1]+"*"
     Pub_DocComp_cnt = Pub_DocComp_cnt + 1
  endif
  Pub_inp_flg = True
Fend
Procedure fucQuit()
  ExitExit
Fend

実際に表示するスライドショートして、フルスクリーン表示が可能な、jqueryのスライダーcamera slideshowを使ってみました。画像のみ差し替えあとはフルスクリーンのデモそのままです。

http://agn-web.com/demo/camera/demo/fullscreen.htm

デモではドロップボックスのpublicフォルダにスライド用の写真を入れてありますので、ドロップボックスに指定のファイル名で画像を放りこめば、デジタルサイネージのスライドショーも差し変わる、コンテンツ更新らくらく仕様です。

これで、UWSCのEXEファイルをPCに仕込むことで、フルスクリーンでIEを起動し、定期的にリロードして、指定時間にスリープするデジタルサイネージ用PCとしての体裁が整いました。

できれば、これらに加えて
・安全のためキー操作などのハードウェアロック。
・PCのハードウェア情報などのログを取り、1日1回メールで送信。
・WEBカメラを仕込んで、立ち止まった人の数を計測。
・その時何を見ていたかと合せてレポート作成。
なども仕込んでおくと、これだけでも結構高機能なデジタルサイネージになりますね。安全な連続運転にはもっと色々気を遣う必要がありますが、デモとしては十分でしょう。
安価なWindowsベースのスティックPCの登場で夢が広がります。

本格的に動かすならならもうちょっと堅牢さが必要だと思います。自由度ではRasberry PiあたりでLinuxベースのシステムを組んだ方がいいような気もします。とりあえず、お手軽さを重視して、UWSCを使った構築例でした。